大妻コタカ先生・生誕祭 
 平成14年5月18日に、多くの方のご参加のもと大妻先生の生家にて開催されました

  大妻コタカ先生プロフィール〜
  
  明治17年 甲山町川尻に熊田小十郎の三女として生まれる
  明治40年 大妻良馬と結婚
  明治41年 東京都千代田区に縫製・手芸の家塾を開設
  昭和24年 大妻女子大学を改組し、我が国女子教育会の第一人者として活躍
  
  甲山町においては、昭和27年、甲山町立高等技芸学校を創立。昭和45年に逝去するまで、校長を務める
  などあまたの郷土の人材養成に当たり、生涯女子教育に情熱を注ぐ。

     昭和29年 藍綬褒章受賞
     昭和39年 勲三等宝冠章受賞
     昭和45年 従四位勲二等瑞宝章受賞

    平成14年 甲山町名誉町民授与
大妻コタカ先生胸像
三川ダム湖畔、大妻森林公園に建立。大妻女史は、明治17年熊田小十郎氏の末子として甲山町久恵に生まれる。川尻小・本郷高小、甲山裁縫学校を卒業後、世羅郡内の小学校にて勤務。明治34年に単身上京。和洋女子大学に学び、その後東京都・神奈川県にて教鞭をとる。

明治40年に宮内省勤務の大妻良馬氏と結婚。翌年千代田区に裁縫塾をはじめ、それが現在の大学院・大学・短大・高校・中学を併せた一大「大妻学園」となった。また、昭和27年には郷土甲山町の大妻女子専門学校の校長に就任。地方子女の教育に貢献した。

それから昭和45年1月3日に没するまで教育会に偉大な足跡を残し、特にわが国女子教育史上に偉大なる金字塔を築いた。
三川ダム
昭和24年着工、昭和35年3月完成。現在湖底となった場所は久恵の里と呼ばれ、平家の落ち人がこの場所へ住み始めたと言い伝えられている。湖畔に建立された石碑によると「山峡の里は山紫水明の幽峡にして萬年寺遺跡、平家城跡、船岩座禅石、風穴等の奇観随所にあり四時閑静にして将に桃源の里たり」と記されている
大妻コタカ女史の生家
本来は甲山町久恵地区(現 三川ダム湖底)にあったが、昭和24年より着工された三川ダム建設に伴い現在の場所へ移築。現在は親族により管理されている。見学可。
大妻コタカ自叙伝
「ごもくめし」 (初版 S36.11.3) ふるさと より 
『私は、明治17年に広島県世羅郡三川村(現 甲山町)の久恵(くえ)に生まれました。一口に広島というにはいささか広く、騒音はなはだしい市内とは、まったく趣を異にした、文字通り閑静な山の中で「酒屋へ三里、豆腐屋へ二里」山坂越えて一里近くもゆかねば人通りのある里道へは出られない、町とは名のみの辺鄙なところです。今なお、ものさびしい田舎のことですから。まして、六・七十年も昔の私の子供の頃は推して知るべしです。

甲山町久恵は、山陽本線福山駅から福塩線に乗り換えて、広島県を流れる芦田川の岸を上流に向かって約二時間の所にありますが、この沿線の景色は誠にすばらしいものです。いくつもの小さなトンネルをくぐり、春は桜、秋は紅葉の山々や谷間を縫うように走りながら藁葺の家々が散在するこののどかな風景を楽しむのがとても好きで、ここの景色を眺めるたびに、どんな疲れも忘れてしますほど気持ちが休まるものです。

久恵の下車駅は、備後三川と申しますが、この駅は今から約十年前に設置されたものでそれ以前は八里(三十二キロ)もの延々と続く長い道のりを、尾道市から人力車にゆられながら久恵に向かったものでした。でも、今ではダムや近くの矢野温泉などのおかげで、バスも通り始め、日々多くの人々が出入りするようになって、道路も新しくなってまいりましたが、私のふるさとへの愛着は、やはり昔ながらの小さな久恵部落に残る生家と、肉親や知人の思い出の中にあるといえましょう。

郷里を離れてから、すでに六十年も経つのですから、むろん親や兄弟は残っておりません。知人も年と共に一人減り二人減りして今では残り少なくなってしまいました。それでも、たまたま帰郷して久恵を訪れますと、山を見るにつけ、川を見るにつけ、子供の頃厭々ながら通学した道を見るにつけ、全てがなつかしい思い出を呼びもどし、いつも温かく私を迎えてくれますし、永遠の心のふるさととして、いつまでも愛惜の念を捨てきれません。』
名誉町民に大妻コタカさん 甲山町大妻女子大の創立者
「甲山町はこのほど、同町出身で大妻女子大(東京都千代田区)の創立者大妻コタカさん(1884〜1970)を名誉町民に選んだ。日本の女子教育会の草分けの業績を顕彰していく。
結婚後の1980年、現在の千代田区に手芸・裁縫の塾を開いたのが大妻女子大の起源となった。52年に故郷甲山町で「甲山高等技芸学校(後に大妻女子専門学校と改称)を創立、初代校長に就任した。81年の閉学まで1,800人余りの卒業生を送り出した。
生家は同町川尻の三川ダム湖畔に移築されており、76年に胸像が設置されている。名誉町民選定と生誕120年を記念し、大妻女専同窓会や町商工会などは5月18日、生家で生誕祭を計画している。」
                                         2002年3月28日(木曜日)中国新聞より

(財)大妻コタカ記念会のホームページ