建設業・専門工事業の方で経営管理がどうもうまくいっていない、管理会計を導入するにはどのようにすればいいのか、建設会社・専門工事会社で実行予算管理の機能を強化してコストダウン原価の低減をはかるためにはどうしたらいいのか等々お悩みの方はお気軽にご相談ください。

1.経営事項審査結果通知書の見方
経営事項審査(以下経審)とは、官公庁の発注する工事を請け負うために受審を義務づけられている経営分析です。
官公庁はこの分析結果を利用して発注工事金額の規模を決める非常に重要な分析です。経営者はこの経営事項審査を十分理解する必要がありますが、仕組みが複雑でわかりにくいのが現状です。そこで、経審結果通知書とはどんなものかを、解説します。

二通りの観点から見る必要があります。
 まず、ひとつ目はどのような内容から経営事項審査結果通知書がなっているか(形式的)、二つ目は、内容が他社と比較してどうなのか(実質な点)など分析する必要があります。

総合評点を計算するため5つの項目を分析しています。完成工事高X1、技術職員数Z、経営状況分析Y、自己資本額及び職員数X2、社会性Wの5つです。 経審結果通知書を見ればこの項目の全てがどんな状況かわかります。

細かいことは省きますが、五つの評点x1、x2、Y、Z、Wにより成り立っています。
 
経営規模(X1、X2)
 ・完成工事高(X1)は2008.4改正でウェイトが35%から25%へ引き下げられたとはいえ、ウェイトはそれでも高めため、最重要といえます。ただし、採算を度外視した完工高アップにより収益性が低下するとY評点が下がり、総合評点(P)も下がりかねないので、注意が必要です。
自己資本額、平均利益額(X2)はウェイトが低く、大きく改善したとしても、総合評点(P)の大幅な上昇は期待できません。しかし自己資本の充実は安定経営に重要であり、いずれはY評点が向上します。
 ・経営状況(Y)は、1.負債抵抗力 2.収益・効率性 3.財務健全 4.絶対的力量の4因子(各2指標)から構成されており、このうちY評点に対する影響度は「負債抵抗力」因子が最も大きくなってます。
・技術職員数(Z)は0.25とウェイトが引き上げられ、総合評点(P)への影響力が高い項目です。完工高の低い中小企業の場合には、評点をあげやすい項目ですので、明確な経営戦略に基づいた専門分野の業種の資格取得を職員に奨励しましょう。

総合評点(P)=0.25X1+0.15X2+0.2Y+0.25Z+0.15W

建設業界は、一般競争入札制度の導入等から受注が厳しい状況にあり、仕事の受注が優先課題になっている。しかしなかなか落札できない状況が続いている。一つの工事入札に何社の会社が参加してきている状況では、どこが取れるか分からないのが現状です。

2.経営審査を会社経営に生かす方法
この経審の仕組みは、国のいろいろな学識経験者や実務担当者の多くの参加により作られた建設会社を評価する仕組みです。経審の点数の仕組みは、良くできています。このしくみを会社の経営改善や経営計画に使わない点はないと思います。この経審の結果を分析して、自社の経営改善や経営計画の手引きに使って見るのも手法の一つです。